新刊紹介 | 単著 | Klassifizierung der Welt: Georg Forsters "Reise um die Welt" |
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Takashi Mori
Klassifizierung der Welt: Georg Forsters "Reise um die Welt"
Freiburg (Rombach Verlag), April 2011
18世紀ドイツの博物学者ゲオルク・フォルスターは、ジェームズ・クックの第2次世界航海に同行し、『世界周航記』(1777, 1778-80)を著した。本研究は、南太平洋世界についての広範な情報をヨーロッパにもたらしたこの書物を、航海術、天文学、地理学のみならず、博物学(リンネとビュフォン)、人類学(ルソーとディドロ)、美学(カールスの風景画論、ヒルシュフェルトの庭園論)などの広範な言説のうちで読み解き、当時のヨーロッパ世界に与えた多面的な影響の関連を論証するものである。同時代の探検家カルステン・ニーブールのアラビア旅行記との比較から析出される異国に対するヨーロッパ中心主義的な視線の諸相や、クックの世界航海がロビンソン・クルーソー様式の冒険小説群に与えた影響の検証など、領域を横断しながら個々の事例に則して緻密に展開される本書の論述は、表象文化論的テクスト研究の優れた成果である。(門林岳史)
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