新刊紹介 翻訳 『スピルバーグ その世界と人生』

大久保清朗、南波克行(訳)
リチャード シッケル(著)『スピルバーグ その世界と人生』
西村書店、2015年12月

本書はアメリカの映画評論家のリチャード・シッケルが、自らのスティーブン・スピルバーグへのインタヴューを交えつつ、40年にわたるスピルバーグのキャリアを解説したものである。『激突!』から、1作ごとに章立てされており、宣伝用スチールや撮影時のスナップ写真などがふんだんに盛り込まれている(レイアウトに変更はあるが、原著に収められた図版はすべて収録することができた)。

『スティーブン・スピルバーグ論』(フィルムアート社、2013年)の編著者である南波克行氏と再び仕事ができたこと、原著の刊行された2012年に公開された『リンカーン』もシッケル氏の厚意から増補することができたこと、フィルモグラフィも最新作『ブリッジ・オブ・スパイ』までアップデートできたことは、訳者としても、一映画ファンとしても喜ばしいことだ。

『E.T.』を見て以来、スピルバーグの虜となったわたしにとって、こうした訳書を出すことができたのは感無量である。本書が──ただただスピルバーグ映画をあきもせず見直してしまう、わたしのようなスピルバーグ中毒者はもちろん──新たなスピルバーグ・ファンへのささやかな贈り物となることを願ってやまない。(大久保清朗)

大久保清朗、南波克行(共訳)リチャード シッケル(著)『スピルバーグ その世界と人生』西村書店、2015年12月