編著/共著

細馬宏通、菊地浩平(編著)、 榎本美香、木本幸憲、伝康晴(著)

ELAN入門 言語学・行動学からメディア研究まで

ひつじ書房
2019年6月
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人の自然な相互行為の記録、演劇、ダンス、映画、アニメーションなど、私たちは多くのできごとを映像と音声を介して体験している。映像・音声の時間構造や内容をことばによって記述するためには、記述することばにも時間構造を与えてやる必要がある。これを可能にするソフトウェアがELANである。ELANはマックスプランク心理言語学研究所で開発された無料のソフトウェアで、誰でもwebからダウンロードできる。一つの映像・音声の時間軸に対していくつもの「層」から成る注釈を入力することができ、交わされている会話、動作、表情、ショット構造などを重層的に分析できる。

本書は、さまざまな分野でELANを使う人のための入門書である。初級編では動画や音声を扱うための基本的な手続きを解説し、中級編では映像の内容をコーディングしたり集計、サンプリングするための技法を紹介している。さらに応用編では、動作、ジェスチャー、視線、音声、言語分析をELANで行う方法を述べ、映画・音楽などの具体的な分析方法も解説している。表象文化研究を行う方々にも、量的・質的な映像・音声分析の入門書としてご活用いただきたい。

(細馬宏通)

広報委員長:香川檀
広報委員:白井史人、原瑠璃彦、大池惣太郎、鯖江秀樹、原島大輔、福田安佐子
デザイン:加藤賢策(ラボラトリーズ)・SETENV
2019年10月8日 発行