編著/共著

Gabriele Brandstetter, Gerko Egert, Holger Hartung, eds.

Nanako Nakajima, et al.

Movements of Interweaving: Dance and Corporeality in Times of Travel and Migration, 1st Edition

Routledge
2018年8月
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ドイツ・ベルリン自由大学の国際研究センターInterweaving Performance Culturesは、ディレクターを務める演劇学のエリカ・フィッシャー=リヒテと舞踊学のガブリエレ・ブラントシュテッターらによって2008年に設立された。ここには、演劇学、カルチュラル・スタディズ、パフォーマンス・スタディズで著名な研究者と芸術家が30カ国以上から招聘され、それ自体が研究対象でありかつ研究方法でもある「インターウィーヴィング(織り合い)」という概念を確立することを試みた。この論集は、センターのフェローであるダンス研究者、舞踊家、ドラマトゥルクによって執筆されている。

各文化はそれぞれ分かれたものという前提のインターカルチュラル・シアターへの批判を踏まえ、この書籍ではパフォーマティヴに構築されるインターウィーヴィングの過程を、舞踊の動きにおいて分析する。書籍は1. Dancing, Traveling, Migrating, 2. Corporealities, 3. Movement as Interweaving, 4. Unweavings という四部にわかれ、各章では、舞踏、舞踊人類学、移住、障害、シャーマニズムや都市計画といったテーマに加え、気鋭のドラマトゥルク、ギー・クールズによる振付家アクラム・カーン論、米国舞踊研究者のスーザン・フォスターによるデボラ・ヘイ論、舞踊家ナフテージ・ジョハールによるインド古典舞踊への瞑想哲学的アプローチなども収録される。本紹介文の筆者も、ピナ・バウシュのドラマトゥルクであった振付家ライムント・ホーゲについて執筆している。

(中島那奈子)

広報委員長:香川檀
広報委員:利根川由奈、白井史人、原瑠璃彦、大池惣太郎、鯖江秀樹、原島大輔
デザイン:加藤賢策(ラボラトリーズ)・SETENV
2019年2月17日 発行