編著/共著
彫刻1 空白の時代、戦時の彫刻/この国の彫刻のはじまりへ
トポフィル
2018年6月
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『彫刻1:空白の時代、戦時の彫刻/この国の彫刻のはじまりへ』は、彫刻をめぐる叢書の創刊号にあたります。「空白の時代、戦時の彫刻」と「この国の彫刻のはじまりへ」のふたつの特集を組み、これまで「空白」とされてきた戦時の彫刻の動向と、「スカルプチャー」の訳語としての「彫刻」のはじまりに光を当てました。
平瀬礼太氏、千葉慶氏、椎名則明氏、迫内祐司氏、金子一夫氏、髙橋幸次氏、田中修二氏による書き下ろし論考と拙稿、山田亮太氏による戦意昂揚詩、昨年刊行された『彫刻の問題』(白川昌生、金井直、小田原のどかによる共著、トポフィル、2017)の著者による鼎談記事、そして日本のアートシーンで活躍する彫刻家、小谷元彦氏と青木野枝氏のインタビューを収録しています。
次号『彫刻2:新しい彫刻/彫刻、死語』は2019年夏の刊行予定です。『彫刻2』では、グリーンバーグ「新しい彫刻」とアルトゥーロ・マルティーニ「彫刻、死語」の1940年代後半に発表され、正反対の言葉を冠されたふたつの論考を特集し、それぞれ全文を訳出します。
叢書『彫刻』は、多様な方法から彫刻という制度に迫ることで、彫刻史の空白を可視化するだけでなく、大学における彫刻教育とハラスメント、美術館での作品検閲など、アクチュアルな彫刻の問題を検討するために創刊されました。
(小田原のどか)