特集:ネゴシエーションとしてのアート
表象文化論学会=発行、月曜社=発売
本体価格1,800円、ISBN:978-4-901477-65-9
2011年4月22日発売
◆巻頭言◆
「メディウム」の行方(岡田温司)
◆特集◆ネゴシエーションとしてのアート
イントロダクション(加治屋健司)
共同討議:文化のネゴシエーションと日本――トランスメディア、トランスカルチャー、トランスネーション(内野儀+住友文彦+ジャクリーヌ・ベルント+アレクサンダー・ツァールテン+加治屋健司・司会)
両面通行――グローバル化時代の国際展と日本の現代美術の受容(松井みどり)
敵対と関係性の美学(クレア・ビショップ/星野太=訳)
生政治〔バイオポリティクス〕時代の芸術――芸術作品〔アートワーク〕からアート・ドキュメンテーションへ(ボリス・グロイス/三本松倫代=訳)
民族誌家〔エスノグラファ―〕としてのアーティスト(ハル・フォスター/石岡良治+星野太=訳)
◆論文◆
理性の眠りは怪物を生みだすか?――インカ・ショニバレの船と布地(石谷治寛)
〈日常〉写真の静かな抵抗――下津隆之「沖縄島」を読む(冨山由紀子)
〈美〉の共同体を越えて――岡崎京子『ヘルタースケルター』論(杉本章吾)
接続された身体のメランコリー――ドン ・デリーロの『ボディ・アーティスト』におけるメディアの存在論(高村峰生)
労働科学者としてのエミール・クレペリン――「疲労との闘争」に見るドイツ産業社会の一断面(高岡佑介)
脇役たちの「場なき場」――十五世紀フィレンツェの聖史劇より(杉山博昭)
適合性と怪物性――クロード=ニコラ・ルドゥーの建築構想における両極的性質について(小澤京子)
◆書評◆
「あいだ」の換喩的な揺らめき〔オスキルム〕――岡田温司『半透明の美学』書評(郷原佳以)
変容する「ドイツ」の肖像――吉田寛『ヴァーグナーの「ドイツ」――超政治とナショナル・アイデンティティのゆくえ』書評(竹峰義和)
三つの瓦礫と幾人かの天使――中村秀之『瓦礫の天使たち――ベンヤミンから〈映画〉の見果てぬ夢へ』書評(北野圭介)
説明者の冒険――門林岳史『ホワッチャドゥーイン、マーシャル・マクルーハン?――感性論的メディア論』書評(佐藤良明)
思考の潜勢態――日高優『現代アメリカ写真を読む――デモクラシーの眺望』書評(生井英考)
「遠い他者」に関わる形式を求めて――乗松亨平『リアリズムの条件――ロシア近代文学の成立と植民地表象』書評(沼野充義)