日時:2014年11月8日(土)
場所:新潟大学五十嵐キャンパス 総合教育研究棟 F271教室
14:45-16:45
・前川修(神戸大学)「写真を逆なですること——セクーラの写真実践/写真論」
・佐藤守弘(PARASOPHIAプロフェッショナルアドバイザリーボード、京都精華大学)「産業資本主義の画像言語——写真アーカイヴとセクーラ」
・北野圭介(PARASOPHIAプロフェッショナルアドバイザリーボード、立命館大学)「イメージのマテリアリティとサーキュレーション——セクーラを起点として」
司会:番場俊(新潟大学)
昨年逝去したアメリカの写真家・写真史家アラン・セクーラ(1951-2013)の仕事を、いま、あらためてとりあげたい。『写真を逆なでする』(1984年)に収められた初期の論考や「身体とアーカイヴ」(1986年)といった理論的著作は、ロザリンド・クラウスやジェフリー・バッチェンといった理論家たちに大きなインスピレーションを与えてきたし、『フィッシュ・ストーリー』(1995年)や『タイタニックのあとで』(2003年)といった写真作品は、ジェフ・ウォールとの対立といったゴシップ的な関心をこえて、言葉とイメージ、ドキュメンタリーとアート、グローバリゼーションと海といった、さまざまな「あいだ」の問題を先鋭に提起している。「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」との共催で企画された本パネルでは、PARASOPHIAプロフェッショナルアドバイザリーボードの北野圭介、佐藤守弘に、長年セクーラ論に取り組んできた前川修を加えた三名が、セクーラの写真実践と写真論を再評価し、グローバル化した今日の社会とアートの変容のなかに位置づけることを試みる。