日時:10:00 - 11:30
場所:大岡山西講義棟2(西6号館)W631

永田浩三(「表現の不自由展・その後」実行委員、武蔵大学)
住友文彦(東京藝術大学)
司会:香川檀(武蔵大学)

本年8月に開幕した国際芸術祭あいちトリエンナーレにおいて、企画展「表現の不自由展・その後」がわずか3日で展示中止となり、会期末の6日間再開された事件が、大きな社会的関心を呼んでいる。文化芸術の研究・実践に携わる会員からなる本学会は、9月、文化庁による補助金不交付の決定に対し、会長名で決定の撤回を求める抗議声明を発した。事件はいまだ進行中であり、余波も広がりをみせているが、「税金と公的芸術祭」、「歴史認識と“表現の自由”」、「ジェンダー」「作品とキュレーション」「公務員の人権」といったさまざまな問題に関わっており、いま議論の場をもつことの意義は大きい。

本トークでは、もともと練馬区の画廊で行われた「表現の不自由」展を実施した共同代表であり、今回の「表現の不自由展・その後」の実行委員のひとりである永田浩三氏が、前史から展示までの経緯、何が起きていたのかについて語る。これを受けて、本学会の会員で現代美術/キュレーションが専門の住友文彦氏が、この出来事から明らかになったこと、「何を引き継ぎ、考えるべきなのか」を、より広い文脈につなげて応答する。